マルキシズム(共産主義)について述べます。
共産主義のは「労働者は困窮して資本を持つ人は王様のように振舞っている。何とかしたい。」
というところから形成されて行きました。しかし考えを進めていくと
「他者の所有物が欲しい、共有ということにすれば、何でも自分ものに出来る。
しかし、同じ主張をされて自分のものも好き勝手に取られて行く。
好き勝手にさせないように政府で管理しよう。
共有すれば皆等しく幸せ、いや、共有を強制する権力者(官僚)は幸せ。」と、
当初の発想からは離れて行ってしまいます。
共有財産主義は不可能で、無政府主義では害が大きく、統制主義では資本家の首を挿げ替えることと同じ、となります。
資本主義とは、資本(元手)を持つ者を優先する社会体制です。マルクス氏の著書である「資本論」で使われる用語です。
社会主義とは、財産を共有化する社会体制です。生産手段の社会的共有を実現しようとする主義、ソシアリズム
資本主義から共産主義へと移行する途中の段階とのことです。
共産主義とは、生産設備を含む財産を共有化する社会体制を目指す思想です。統制しない無政府主義とは区別します。
共産主義は、主義とは似て非なるものです。
或るものを所有するということは、誰か他の人や団体のものではないということでもあります。
全てを共有するというのは矛盾して不可能ですので、厳密には成立しません。ですので、目指しようがありません。
そこで、その代わりに平等というより同等を目指して私有財産(個人所有)を廃止し、経済も一つの政府機関で統制して
管理しようとします。共産主義では階級格差はなくなりません。無政府主義とは異なり、統一政府を設けて多くを管理するからです。
政府を統一してしまえば、他からの対抗力による自浄作用がなくなります。それは君主制と同等です。
名君か暗君かに関わらず、少なくとも今は君主を最高権力者として頂く仕組みは不当です。
正当かつ暫定的に要る場合は有り得ますが、長久的に目指すものではありません。
権力者は正当な分だけ役職として複数設けて、互いに監視できるようにします。
単なる権力者ではなく、同等ではなく平等を求める指導者が正当に権力を振るえるように仕向けていきます。
全ての人を同等にするのは不可能です。人には境遇や心(好みや思想)や能力や容姿などに違いがあります。
何かを同等にしようとすれば、他の何かが同等でなくなります。
同等にするのが不当なことも数多くあります。例えば恋人は互いに独占し合うものです。
政府官僚の地位についても、誰もが同じように遣るというのは不当です。
人が所有欲を完全になくすには、死ぬしかありません。それは不当です。
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