2-14 自己犠牲と利他主義

利他主義


利己(至上)主義(エゴイズム)とは、自分の利益を第一と(最優先)する考え方です。 自己中心主義(ジャイアニズム)と同じです。


利他主義・アルトルイズム・他人の利益を第一とする考え方


衝動による利他行動なら成り立ちますが、利他主義は矛盾します。 他者の利益を自らの利益と見なす(他者の利益を自己の利益と区別しない)のは、やはり利己です。 主義というなら主体には目的及び利害があります。よって、利他似非主義と呼称を改めます。 これに惑わされると、他者の利益と自己の利益が区別できなくなります。 利他似非主義は実際には利己です。ただし利己第一の主義ではありません。 自他の利益を選ぶようにしましょう。


「無私・自分の利益について一切考えないこと」は不当です。 御人好し(対価を与えずとも言いなりになってくれて悪人にとって都合が好い人)には ならないように注意しましょう。利益を与える相手を選ぶのが正当です。「泥棒に追い銭」は不当です。 知性を捨てないように注意します。己の欲は捨てずに己のためだけの欲や支配欲を捨てましょう。 無私無偏は不当です。正当への偏りを推奨します。


自己犠牲


自己犠牲とは、或る目的のために大きな価値のあるものを引き換えにすることです。


「働きアリは自己犠牲で生き残っている」という意見を聞いたことがありますから、一応反論します。 アリには個体や群体としての機能はありますが、個体としても群体としても目的はありません。 人間に適用しようとすると集団主義となり、不当です。


自己犠牲を行う場合は、利害を計算して本末転倒(捨てたものの方が、それによって得たものよりも価値が有った)と ならないように注意しましょう。


禁欲主義


禁欲主義は矛盾して不成立です。主義というからには禁欲という目的を持っていることになります。 「全ての欲」には「禁を達成しようとする欲」が含まれていて矛盾します。


理性(思考判断の能力)があることが、目的を持つ条件です。或る状態へと至る働きがあるだけでは、 その「或る状態」を目的とは呼べません。


生物としての欲求がなくなっても理性と目的を失わなければ主義は成立します。 情(快不快)を伴わずとも「頭脳の働き」によって何かに向かおうとする働きがあれば、それは欲です。


水清ければ魚棲まず

・・・栄養量は少なすぎても多すぎても魚は棲めません。汚れるままに任せはしません。 水質の検知及び調整能力を培うのが、この文書です。



2-13 教育案2-15 功罪の定義と扱い方
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