2-04 正不当の定義

多様な価値観を包括する一つの価値基準


杓子定規(なんでも一定の基準に当てはめようとして、まるで融通の利かないこと)と評されることを予想して反論しておきます。 融通が利かない基準でも、基準を無くす無軌道でもなく、考え得る限り最大限に融通が利く一定の基準が正不当です。 腐る、曲がる、歪む、捻(ひね)くれる、邪ま、狂っている、などの基準とは区別して扱います。


不当なレッテル貼りによる印象操作は避けます。 どういった基準によるものか、それがどういった利益もしくは危害をもたらすのか。単なる悪口で無いと言うなら、 基準と、基準から外れていたり収まっていたり一致していたりするという、理由を説明する義務があります。


正誤・正しいか誤りか

「何が正しいか」だけでなく「正しいとは何か」も定めなければ、いずれも曖昧なままです。 加えて、そのときの基準を示さなければ正誤の判断は不可能です。


正しい・定めた(設定した)基準内に収まること・或る基準内に当てはまる⇔誤り・或る基準内に収まらない


正不当(正当であるか不当であるか)


正当とは、非他害の第一目的を持つ者同士の間で、自他の利益が最大である状態です。(選択肢は一つとは限りません) 不当(不正当)とは、非他害の第一目的を持つ者同士の間で、自他の利益が最大でない状態です。


過当とは、不当の内で他の人に比べて利益を得過ぎである立場です。

未当とは、不当の内で他の人に比べて危害を得過ぎである立場です。


正当と不当は、基準の内外で対義語です。

それぞれの言葉の関係は「正当⇔不当(過当⇔未当)」です。


皆が正不当(正当であるか不当であるか)の概念を得れば、多くの社会問題を根本から解決可能となります。 逆に知らないままでは、支配構造の長久化または文明崩壊の危険が高まって行きます。


正不当は抽象的であるため、好き嫌いや功罪や貧富など多種類の利益と危害を調整することが可能です。 正不当は利益と危害の小計を疎かにせず総計で勘定します。


立場によって基準を変える相対での観点と、立場によって基準を変えない絶対(再定義後)での観点を区別し、 どれかひとつではなく、複数の立場を含めた絶対基準でなら、立場に左右されずに正不当の判断での正確性を上げることが可能です。


正不当を判断するには他者の立場や考え方への考慮が欠かせません。


正当は、将来への予測については、実現可能性を含めた自他両得の期待値(予測値)が最大(最も増し)になる選択肢です。



2-03 第一目的の設定2-05 正不当を選択する意思
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