1-04 嘘か誠か




形式だけを重んじる考え方の、形式主義改め形骸主義を避けましょう。


形式・外形や表向きの遣り方⇔実質・そのものが有する実在の価値や内容
骸・精神や命の抜けたからだ
形骸・価値や内容がなく外形だけのもの・名ばかり⇔充実・名詮自性・名称と実質が伴っていること
形骸化⇔充実化



言葉の名前は形式であるため、人が言葉として捉えるものは全て形式です。 実質が伴わず役に立たない形骸ではなく、実質を伴わせて充実させましょう。


虚実と真偽


「特定の観点を離れた、完全に誤り無く確実な存在」は矛盾して存在しません。 誰かの観点無くして「存在を認める」というのは成り立ちません。 よって、各自の認識に拠って対象への認識の確実性や実在性を判断することになります。 話し合う場合には、無矛盾の言葉で認識の違いを埋めるようにしましょう。


認識・認めて(知ろうとして知る)識る(分類する)心の働き
存在・認識可能な或る対象



虚・曲解した認識⇔実・直観の認識


真・論理がつながる(飛躍も矛盾しない)と信じていること
⇔偽・論理がつながらない(矛盾したり飛躍したりする)と信じていること


真実とは、「実在の対象と認識を対応させている」という認識です。
虚偽とは、「実在の対象と認識を対応させていない」という認識です。


誠とは、他者の認識に対して自らが真実であろうとする意思です。
嘘とは、他者の認識に対して自らが虚偽であろうとする意思です。錯誤させようとする意思。
正直者⇔嘘吐き・騙そうとする人


錯誤・実在と認識の間にずれがあって一致しないこと
騙す・錯誤させる
間違い・知らずに錯誤
知ることが可能だったのに知ろうとしなかったのは「知ろうとせずわざと」です。


「分かっちゃいるけどやめられない」は形骸(形式に実質が伴っていない)です。 大体の場合は、言語化すると「分かっていないから辞められない、或いは分かっているし辞めない。」というのが本心です。


偽善があるなら真善もあります。



際どい(きわどい)・境界に近い
実際・実に際して・或る現実の状況に直面する場合目の前で(直接)見聞(知覚)すること・今とは限らない⇔伝聞
直面・或ることに直接向き合う(相対する)こと⇔非直面
実在⇔架空・事実に基づいていないこと
実造⇔虚構・虚に構えたもの・似非現実・前提を非現実(通常、現実とは異なる捉え方をしたもの)として構築するもの
事実・自分が直面または信用度の高い情報源から知った、過去に現実に起こったこと⇔仮想・仮定して想像したもの
現実・現(今確認可能)な目の前にある事柄や状態⇔非現実
現象・現れ出る事で その働きを実際に確認可能な事柄
事象・事柄と現象・見聞きして知ることが可能な現実の事柄
状況・刻一刻と移り変わっていく様子
現況・現実の状況
現状・現在(現時点)の状況



思い・意識で認められる、記憶(及びその組み合わせ)から呼び起こす感覚
考え・複数の思い
想い・意識して形作らせた思い
像・かたどった(似せて作った)もの
想像・既知の経験から、未だ実際に触れていない対象について想い描いたもの
空想・夢想は根拠のないことを実際にあるかのように心の中で思い描くこと
妄想・事実でなかったり矛盾したりしていても、平気でそれを信じているもの



聖と邪


聖邪に特有の定義を持たせ役立てます。 邪(よこし)ま・ものごとへの解釈が自己中心的(自己都合最優先)であること。
⇔聖(ひじり)・ものごとへの解釈が自己中心的(自己都合最優先)以外であること。



聖善⇔邪悪


言葉を無視或いは自己都合で解釈して「私はそんな酷いやつではない」と無根拠に思い込むのは不当です。 邪までは、すぐに二重基準で自己矛盾を起こしてしまいます。 自分だけにとって都合のいい(自己中心の、ご都合主義、自己都合を最優先の)解釈をするのではなく、 正当の解釈を用いましょう。


邪まな人には気を許さないように注意し、そうでなくなってくれるように働きかけましょう。


素直とひねくれは他者からの働きかけに対する「態度、聞き分け」です。心の内とは別です。 素直というだけでは唯々諾々にもなります。


羞恥心


「あなたは狂っている」という、基準の種別及びそれに当てはまる根拠を示さずにレッテルを貼ることを避けるため、 正当に役立てることが可能と判断した、特有の定義を持たせました。 これまでの定義は「異常(⇔正常)」「調子が外れる⇔(調子が整う)」で代替可能です。


貞節・「他の人からの評価ではなく自分から」自分への優劣を評価する基準の恥と誇りを、自分を騙さずに持っているか否か 貞操・節操・貞節・操(狂・貞節を見失った⇔羞(は)じ・貞節を見失っていない)


歪み


歪める・誤らせる・歪曲⇔矯(た)める・正しくする・矯正
「あなたの思想は歪んでいる」という、基準の種別及びそれに当てはまる根拠を示さずにレッテルを貼ることを避けるため、 上記の定義にしました。


曲げる


平⇔曲・・・次元(階型、見いだす尺度、方向)が一つ多いか少ないか
「あなたの考え方は曲がっている」という、基準の種別及びそれに当てはまる根拠を示さずにレッテルを貼ることを避けるため、 上記の定義にしました。


直⇔間・・・ものとものの境界が同じか異なるか・・・直は間に何も無いことが原義、直⇔無間
直線・二点間の最短距離を結んだ線⇔非直線・二点間の最短距離で無い線・・・曲線・曲折


枉(ま)げる・規則を自己都合優先の解釈であることを自覚しつつ用いる
⇔遵(したが)う・規則を自己都合優先で解釈せずに用いる



1-03 話し合いについて1-05 絶対と相対の定義
-----------------------------------------------
目次